ラノベ的なるものが持つ社会的機能、って話。

おはようございます、表題書いてからブログの内容ネタ打ちを始めるタイプのバカです。
本当は行きつけの本屋に頼み込んで貰ってきた「電撃文庫目録2012」をコドモ読書感想文仕立てで読み応えたっぷりのレビューしよっかなー、って本業のデータいじりつつ思ってたんですが、部屋がド汚ぇので見つかりません。死ねばいいのに俺。

基本的にライトノベル、って括り、あんまわかってないです。もっとわかってない奴には「エロゲの小説でしょ?」って言われて、わかってる奴は厄介な自分語りが止まらなくなる商材ですよねあれ。そして知らん人には全く認知されておらずその必要もない、という商品特性。そういう認識です。
とはいえ触れてきたオタ文化的に初期TYPE-MOON直撃してたりするので、そこらへんは語り出すと止まらないです。具体的には式さんラヴ。刃物振り回す系のヒロイン大好きです。原点辿ると『雫』のオープニングで四文字単語絶叫しながら顔面血みどろに掻きむしる委員長、あいつとかが道筋つけてると思う。たぶん。とか言いつつ名前忘れてるけどファンディスクでもそういう扱いだった気がする。どうでもいいや。

さて、こっからどんどん予備校教師よろしく対象を絞っていく構成です今回は。ついて来れん人置いてくよーって宣言するアレですね。

基本的に俺は、女体は犯すものではなく、跪いて崇めるもの、あるいはお許しを得てたまーに舐めたりするのが許される空想上の信仰対象である、そうでなくてはならない、という歪んだ性癖があります。無論対象は二次元です。そうでなけりゃ3*歳までこんな生活してるワケがありません。全ては信仰の賜です。
こういった前提に立ってオタクやってますと、だいたい宣材見ただけでその萌えが『信仰に合致するかしないか』という基準でバッサリ諦められますので、長引く不況の折、若者様におかれましても積極的にご採用を願いたく存じます。声優同じだけって理由で全作品買ってると死ぬもんね(うるせぇ)。

このような価値観が醸成されていく過程の思春期・ザ・俺、基本的に読書が大好きな中高生でした。っていうか活字であればエロ小説だろうが純文学だろうが公文書だろうが何でも読んでました。もっと突き詰めると『ありとあらゆる日本語の文字列から、勝手に脳内でドラマを捏造する』変なスキルがありました俺。
高校の図書室にあった都市計画系の建築本相手に、京成電鉄の社史とアートディンクのA列車プレイ体験とログイン誌で読んだMacシムシティ紹介文をやたらめったら孫引きして結局思い描いたのはありがちな学園都市モノのラブコメだって気付いた時の哀しい記憶は今でも封印したいです。死ねばいいのに(2回目)。
このへんの体験があるので、中高生男児の妄想力は無限だとかオタク市場ステキバブルとか、そういう砂糖菓子みたいな事思ってません俺。ただこれも個人的体験に依っているんですけれど、中高生男児のリビドー、つまり勃起力は無限であります(断言)。
あんま世代とかそういう話はしたくないんですけど、宮崎勤とTVがオタク産業をいっぺん焦土+放射能汚染しやがった直後に思春期がやってきてる程度には年齢を患っておりますので、とにかく無いものは妄想するしかなかった。こう書くと戦後ベビーブーマーの言いぐさみたいで吐き気するんですが実際そうだった。
このへんの捏造妄想スキルが芽生えたのはどのへんかなぁ、って話をこないだしてまして、俺が中一の若さで

「クラスの女子を全員オカズにするコンプリートバトル何人かでやってた」

って話をしたら現役の淫語系エロ書きさんにサルでも見るかのような目で見られたんですよね。そのぐらい深刻な状態がずーっと続いてたんだよ、わかれよ。
かの虚淵玄先生がインタビュー記事で「こんな事考えてたら自分は犯罪者になってしまうのではないか」と幼少時に恐怖と闘ったとかなんとかいう話をしてたように記憶してますが、俺の場合は「こんなにちんこいじりまくってたら自分は性犯罪者になるに違いない」という確信と日々SAN値チキンレースしてました。だいたいおかしいだろ当時の俺、クラスの女子20人全員じっくりねっぷり観察して例えば「あの子のむき出し乳首に火の点いたライター近づけたらどんなイヤな顔しながら罵倒してくれるだろう」とか20人分のバリエーション帰宅後就寝までの4時間で思いついてたんだから、しかもちんこいじりながら。死ねばいいのに(3回目)。

そんな病んだ中高生時代を、二次元が変えてくれました。

仮にT田君としますけど、同級生がある日サンデー眺めながら妙な事を言いだしたんです。
「おい大枝! すげぇ発見した! 漫画の女子っておっぱいガン見しても絶対怒らねぇんだぜすげぇだろ!」とおっしゃる。
実際にはサンデーで始まった新連載眺めつつもっと下品な言い回しでかつ具体的なキャラ名出しながら数十分かけて二人で辿り着いた結論だったんですが、わかりやすくこう書いときます。だいたい『ガン見』なんて単語当時ないです。
余りにバカバカしいんですが、T君のこの発見は当時の俺にとってガチで目から鱗だった。

この後大学行ってから覚えた専門的なコトバ使っちゃいますと、演劇用語で言う「第四の壁」というやつなんですね、これ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E5%9B%9B%E3%81%AE%E5%A3%81
観客は舞台に存在しないものとして物語は綴られるものだ、という。
無論、ちんこいじりだけが生きがいの中坊がこんな理屈くせぇ原理に思い至るワケもなく、「って事は、俺達がこの子とかこの子オカズにしても漫画の女子連中は知る術ないんだよな考えてみれば!?」と大喜びです。埋蔵金見つけたような浮かれ気分の中、思うさま二次元女子を『消費』した記憶があります。もちろんオカンに見つからないように。

この反動でリアル女体を知った後10年ほど、最初に揚げてる妙な信仰を持つようになったんですが自己責任だし本題では無いので後日にまわす。

で、話を『ラノベ的な何か論』に戻しますと、どんなに色んな設定や考察や言い回しで糊塗しても、中高生男児向けエンタメの神髄は『オカズな二次元女子のタネ状態』であるという確信のもとに色々今に至るも読んでたりするわけです。
それを究極的なまでにフリーズドライなり真空パックなりしてコストをとことん圧縮した商材が、ラノベである、という。
更にここからが重要ですが、このような商品としての意図をあからさまにしてはならない、というのも開発の要諦であります(軍人口調)。女児向けフィクション同様、キラキラした言い訳で真っ白にコーティングしなければならないのです。そうでなければ地元書店で手にするどころか、Amazonで買ってわざわざファミマローソンに預けてチャリ15分こいで受取りにいった自分に申し訳が立たないから。「これはオナニー妄想用のツールではない」というエクスキューズが無ければ、ちっぽけな自己像が崩壊しますので。めんどくせぇなぁ中高生男児

ここまで自信たっぷりに論拠を展開してみましたが、「リアル中高生だった俺がそうだったから」という主観以外にソース無いです(きっぱり)。エビデンスのあるソースは金払って買えよって思うし。
とは言え最近業務でスクールカースト最下層出身の男子とかと話してると、ネットカルチャーの影響受けて極端な言及に傾きつつも、福祉的救済として『オタクファンタジー』が為してきたエロ機能って変わらんな、と思ってこのエントリ書いてるわけですね。このへん「女体と性欲を資本主義に組み込んだニッポンの高度成長期」ってクソ真面目な話で延々語れもしますが、夢も希望も無いネタなのでこのブログ向きじゃない。

クッソ眠いのでそろそろ〆にかかりますけど、ラノベ的な何かなるものが成立してから10年かそこいら、形だの屁理屈だの変えようが産業として成り立たなくなろうが、そこに物語妄想と中高生男児のオナニーは有り続けます。こんなコスパの良い媒体がリアル中坊だった頃、俺の目の前に現れたら絶対ハマってた筈だもの。相変わらず悪書追放運動だの条例だの何だのの妨害はあるでしょうが、んなモン知るかってとこです。『土佐日記』の時代からフィクションと妄想でドーピングし続けてきた日本人&日本語ナメんな、って思ってますから。

脳味噌の中に幸福汁出てれば、人間てきとうに生きていけるもんなんじゃないかなー、って。

というワケでスクールカースト最下層の子達は、芳醇たる日本語表現と出版システムとかそのへんが救済策用意してますから強く生きてね、というネタでした。自分のFavstar読んでてそういやこのへんまとめた事なかったわ。モトネタは二ヶ月前の俺。救済されたいわー。

http://ja.favstar.fm/users/hideakioeda/status/272860786244845568